インドがデジタル資産規制を急ぐ背景

インドがデジタル資産に関する包括的な議論文書を数週間内に発表する予定です。これは、国際通貨基金(IMF)や金融安定理事会(FSB)の見解を反映するとされ、国際的な認知を受けているデジタル資産に対する規制アプローチを探求するインドの意向が現れています。

米国のトランプ政権下でのデジタル資産への好意的な見解にも影響を受け、インドの政策立案におけるタイミングが合致しています。多くの関係者との連携や注意深い審議プロセスを優先させつつ、デジタル通貨の戦略立案に関する規制オプションを提示することが期待されます。

シニア・グプタ氏、インド初のデジタル通貨ユニコーンCoinDCXの共同創業者は、「2025年6月にもインドは最も期待される暗号資産に関する議論文書を発行する見込みです。経済問題担当のセクレタリー、アジャイ・セス氏も以前、インド準備銀行(RBI)からデジタル資産についての議論の導入を示唆されましたが、国際的な規制環境の変動により公開が遅れていました。

更に、インドの最高裁判所もデジタル資産に関する規制の遅れを批判。デジタル通貨の不適切な利用を警告し、法的な定義と規制基準の欠如が、法執行への課題となっています。RBI前総裁のシャクティカンタ・ダース氏は、デジタル資産による深刻なリスクを指摘し、安定性や経済危機時のインフレ制御の複雑化、無規制の並行通貨体系の出現を懸念して完全な禁止を訴えていました。

しかし、RBIは禁止ではなく、デジタル資産の取引に厳しい税制を課しており、10,000ルピーを超える全ての取引に1%源泉徴収税を導入し、デジタル通貨収入には一律30％の税を課しています。これにより、国内取引所の取引ボリュームが約1.2兆ルピーの損失につながるかもしれないとインドの政策シンクタンク、Esya Centreが分析しています。

インド経済の減速とインフレの緩和を背景に、RBIが金利を大胆に引き下げたことは、投資家が伝統的な投資商品よりデジタル資産に目を向けるきっかけとなり、CoinDCXでの関心が高まっているとグプタ氏は述べています。インドがデジタル化の最前線に立つ姿を注視してください。

出典 : https://coingeek.com/india-to-boost-crypto-rules-amid-court-directive-rbi-warning/