インド発、未来へつながるEV革命：レアアースに頼らないモーターの開発

インドの電気自動車(EV)産業は、長年レアアース磁石に依存してきましたが、世界のレアアースの加工と生産の90%以上を握る中国による新たな輸出規制により、戦略的な転換点に直面しています。
2025年5月、インドを代表する二輪車メーカーは、レアアース磁石不足による生産の混乱が7月から始まる可能性があると警告しました。これは予想される危機ではなく、現に起こっている問題であり、納期や製造スケジュールに影響を与えています。
インドは世界第五位のレアアース埋蔵量があるにも関わらず、国内での加工はほとんど行われていません。最近まで、中国から完成した磁石を輸入することしかできませんでした。しかし、インドの技術者たちは、レアアースに依存しないモーターの設計に成功しました。これにより、豊富な地元の資源と先進技術を駆使しながら、インド独自の二輪および三輪車向けプラットフォームを生み出すことが可能となり、新たな電動パワートレインの基盤を築いています。
この動きは、インドが脆弱なグローバルサプライチェーンからの脱却と独自の技術開発路線を確立する戦略的なリセットともいえるでしょう。レアアースフリーの電動パワートレインを規模拡大することで、国内のEVエコシステムを強化し、製造からソフトウェアに至る新たな価値連鎖を構築しています。

出典 : https://auto.economictimes.indiatimes.com/news/auto-components/indias-ev-revolution-decoupling-from-china-with-rare-earth-free-powertrains/122635769