インドスタートアップが故郷に帰還？インド法人化の動きとその課題

インド発のスタートアップ企業が、より良い投資環境を求めて国外へ法人を登録する動きが、近年ますます人気を集めています。しかし、Snapdealの共同創業者であるクナル・バール氏は、インドのスタートアップは国内で法人登録すべきだと主張しており、かつての慣行に疑問を投げかけています。
バール氏によれば、インド政府のイニシアチブにより、税制や規制の面での改善が図られ、2024年度予算で天使税の撤廃が発表されるなど、インド国内での法人化は現実的な選択になりつつあると言います。

また、インドの金融相は、2025年までのスタートアップを「適格スタートアップ」として認定し、税の休暇を提供することを発表しています。しかし、国外からの「ガル・ワプシ（故郷に帰ること）」には税金の課題が伴っており、実際の運用においても官僚主義や法規制の壁が立ちはだかるという声もあります。

このインド法人化の流れを反映して、多くのスタートアップが法人の移転やインドでのIPOを予定しています。しかし、全体の投資環境は制約されていることが明らかになっており、特にAIスタートアップへの初期段階の投資は減少していることが指摘されています。それでも、インド国内で創業したスタートアップが大きな資金を調達しており、IPOや合併、買収を通じて退出を図る動きも活発です。
バール氏の示唆するインドでの法人化が適切かどうかは、スタートアップの成熟度や戦略目標によって異なるでしょう。

出典 : https://analyticsindiamag.com/ai-features/kunal-bahl-suggests-swades-style-ghar-wapsi-for-indian-startups/