インド政府、EV関税引き下げへ─地元自動車産業と米国との貿易協定の狭間で

インド政府は、地元の自動車メーカーからの猶予要求を拒み、電気自動車（EV）の輸入関税を引き下げる計画を立てています。この決定は、アメリカとの貿易契約を優先させることから生じたもので、関連する政府および産業関係者がReutersに伝えました。現地の自動車製造業者はEV関税の削減を2029年まで先延ばしにし、その後は段階的に約100%から30%に低減することを政府に働きかけています。

しかし、インド政府はEV関税の引き下げに本気で、特に米国大統領トランプやTeslaのCEOイーロン・マスクから不満を買っている高関税を解消することに意欲を見せています。実際にインドとアメリカとの二国間の取り引きの初期段階で関税が下がる見込みです。

これに対し、インドの自動車製造業者は莫大な投資をEV生産に注ぎ込んでおり、現地産業の競争力が落ちることを懸念しています。Tata MotorsやMahindra & Mahindraのような国内企業は、早期の投資計画や現地製造を奨励するインド政府のプログラムに基づいて戦略を立てており、急な関税引き下げはこれらの計画に打撃を与える可能性があることから、慎重な関税処理が求められています。

インドのEV市場は成長が見込まれており、政府は2030年までにEVの国内自動車販売数の比率を現在の2.5％から30％へと増やしたいと望んでいます。この動きは、交渉が続く中で国内外の自動車産業に大きな影響を与えると予想されます。

出典 : https://auto.economictimes.indiatimes.com/news/industry/india-backs-ev-tariff-cuts-for-trump-trade-deal-defying-autos-lobby-sources-say/119907764