インド発、データで変革を導くクイックコマースの新戦略「Zepto Atom」

インドのスタートアップ企業Zeptoは、消費財ブランド向けの有料分析ツール「Zepto Atom」を発表しました。このツールは、リアルタイムで更新されるダッシュボード、地域ごとのパフォーマンスを示す地図、そして社内データに基づいて訓練された自社開発の自然言語処理アシスタント「Zepto GPT」を提供しています。

他社には類を見ない独特のデータアクセスを武器に、Zeptoは急速に拡大するクイックコマース市場での影響力を高めようとしています。また、Zeptoは公開前の株式市場への準備として、インドの投資家に対して250ミリオンドル相当の株式を売却し、地元の株式所有率を高めるという話も進めています。

Zepto Atomではブランドが顧客の行動パターンをリアルタイムで分析できるため、価格の微調整やターゲットキャンペーンの実施など、より効果的な戦略を立てることが可能です。しかし、個人の検索行動を基にした商品のカテゴリ分けなど、ユーザープライバシーの問題やブランドがデータをどのように利用するのかという疑問も残されています。

Zepto Atomの議論は、プラットフォーム企業がデリバリーサービスだけでなく、生み出されるデータの価値創出を目指す方向にシフトしていることを示しています。企業と消費者の間のバランスをどのようにとるのか、今後の展開が注目されます。

出典 : https://www.medianama.com/2025/05/223-zepto-launches-zepto-atom-quick-commerce-evolving/