インドのiPhone製造工場で火災発生、リスクに負けないアップルの野望

インドのホースールにあるタタエレクトロニクスのiPhone製造工場で火災が発生し、アンダイジング施設が全焼しました。火は空調ダクトを通じて拡がったとされ、タミルナドゥ州政府による調査では、ダクト内のサーモスタット制御の不具合が直接的な原因と指摘されています。この事故に対応するため、Appleはサプライヤー責任チームを派遣し、契約製造業者への指導を行いました。

この事件は、iPhone製造の一時停止を余儀なくされる出来事でしたが、タタエレクトロニクスは部分的な運営再開を発表するなど、迅速に対応しています。アップルはインドを製造の重要拠点と見做し、中国以外での生産多角化を図っており、現在インドで生産されるiPhoneは全体の約7分の1です。今後3-4年で生産量を25%に増やすとの目標があります。

さらに、Appleは最新モデル「iPhone 16」の全レンジをインドで製造する予定で、iPhoneコンポーネントもインドから調達しています。それに加え、インド市場はAppleにとって非常に大きく、同社のインドでの年間売上はFY24で80億ドルを突破しています。

その成長に伴い、インド国内に4つの新しい小売店をオープンする計画も進行中です。インドでの事業拡大を進めるAppleの狙いや、サプライチェーンのリスク管理の厳しさは、世界の製造業にとっての重要な事例と言えるでしょう。

出典 : https://inc42.com/buzz/tata-iphone-plant-fire-anodising-plant-likely-source-finds-probe/