インドの食品配送大手Zomato、資金調達でバランスシート強化へ

インドのフードテック大手Zomatoが、資金調達を通じて経営基盤を強化する動きを見せています。同社は最大8,500Crルピー（約1Bnドル）を機関投資家から調達する資格付き機関投資家プレイスメント（QIP）による資金調達を行うと発表しました。
CEOのDeepinder Goyal氏は、現在のビジネス規模の拡大と競争環境を踏まえ、手元資金の強化が必要だと語っています。また、同氏はサービスの品質が成功の鍵でありながら、資金調達を進める競合他社との「フェアな競争」を維持するためにも、資金強化が重要であるとの見解を示しています。

この資金調達の決定は、Paytmのエンターテイメントチケット事業を買収したことによるキャッシュバランスへの影響を受けています。買収には2,014Crルピーが投じられ、その結果同社のキャッシュリザーブは1,726Crルピーまで減少しました。
なお、Zomatoは2024年の9月四半期に176Crルピーの純利益を報告しており、その数値は前四半期の253Crルピーから30%減少しています。営業収益は14%増の4,799Crルピーに達し、迅速配送部門のBlinkitは調整後EBITDAベースでトントン経営を続けています。

競合のSwiggyも資金調達に動いており、IPOに向けて1.4Bnドルを目指しています。また、迅速配送サービスのZeptoも、今年1Bnドル超を調達した後でも新たな資金調達を計画しており、関心が集まっています。
Zomatoの今回の決定は資金調達の流れの一環として、インドのスタートアップ業界の勢いを象徴していると言えるでしょう。

出典 : https://inc42.com/buzz/zomato-gets-board-nod-to-raise-inr-8500-cr-via-qip/