インド車の安全性：5つ星評価だけでは不十分？

インドの自動車市場では、近年、高い安全評価を受けた車が増えています。例えば、新型のマルチ・スズキ・デザイアは、グローバルNCAPの衝突試験で5つ星の安全評価を受けました。タタ・モーターズやマヒンドラなどの国産自動車メーカーも、この数年で複数の五星安全評価車をインド市場に投入しています。
安全な車の導入と、車両の安全性に関する意識の高まりは相互に関連しており、安全性の高い車への需要が増えると同時に、自動車メーカーはNCAPの評価が高い車を導入しています。しかしながら、5つ星の安全評価を持っていても、道路上での衝突事故から乗員を守るとは限らない点に注意が必要です。
これは、NCAPの評価には限界があるからで、衝突テストには制限があり、実際の多車両・多歩行者が関わる複雑な交通条件を完全に模倣することはできません。さらに、スピードや衝突の互換性など、評価に反映されない重要な要素があります。また、安全技術を搭載している車であっても、ドライバーの過誤によって事故につながるケースは変わらず存在します。
したがって、5つ星評価の車に乗っていても、無謀な運転や交通ルールの無視など、人的ミスによる危険は常に付きまとうのです。安全意識の向上と技術の理解が、今後もインド自動車市場にとって重要な課題となっています。

出典 : https://auto.hindustantimes.com/auto/news/even-a-5-star-safety-rating-is-not-enough-for-your-car-heres-why-41731385276480.html