インドのフィンテック業界、自己規制で次なるステージへ

インドでは、フィンテック業界が著しい成長を遂げ、世界で最も急速に拡大しているセクターの一つです。インドビジネス＆トレードによると、この業界は年間22%の複合年間成長率（CAGR）で成長し、2025年には1500億ドルの市場価値に達すると予測されています。数百万の国民にとって金融サービスのあり方を変革する一方で、規制遵守やサイバーセキュリティ、データプライバシー、消費者保護など、急成長に伴う重大な課題が浮上しています。

これらの課題に対処する一つの提案として、インドでのフィンテックセクターが自己規制機関（SRB）を確立することが議論されています。SRBは、データ保護基準を設定し、利用者により一層の信頼を与えることで、フィンテックサービスの利用を促進する役割を果たすと考えられています。さらに、従来の規制機関が抱える手続き上の遅延やリソースの限界を解消し、顧客紛争の迅速な解決へと導くことができるでしょう。

セルフレギュレーションが成功した例として、英国の金融行動機関（Financial Conduct Authority, FCA）が挙げられます。FCAは自己規制の原則をフィンテック産業に取り入れ、イノベーションと説明責任のバランスを実現しています。この結果、消費者の信頼と業務基準の向上が図られました。インドにおいても、中央銀行RBIや証券取引所SEBIなど既存の規制機関がフィンテックのスタートアップを取り巻く実践に関わっていますが、これら機関のモデルは限定的で、監督にギャップがあるとの指摘があります。SRBは、これらの盲点を埋め、データセキュリティやデジタル貸付、詐欺防止といった分野での標準化されたベストプラクティスとフレームワークを創設することによって、規制の統一と効率化を図ることができます。

出典 : https://tradeflock.com/fintech-regulatory-body-in-india/