インド経済の転機：2030年に向けた電子産業の野望

インドは、2030年までに電子産業で5000億ドルの生産目標を掲げています。この巨大な市場は現在、中国、台湾、アメリカ、韓国、ベトナム、マレーシアなどが主導していますが、インドは世界シェアのわずか1%未満でありながら、グローバル需要の4%を占めるとしています。そのためには高技術部品の国産化と、研究開発への投資拡大が必要とされています。
さらに、政府の製造連携の促進（PLI）スキームなどにより170億ドル以上の投資が集まり、スマートフォンや半導体、消費者電子機器などの分野で成長が見込まれています。特に、スマートフォン製造では、2024年にインドは世界で2番目の生産国になりました。

しかし、インドの電子部品製造業界はまだ発展途上で、特に半導体やプリント基板アセンブリ（PCBA）、チップセットなど高価格な部品の多くを輸入に頼っているという問題があります。
加えて、輸入に対する電子品の平均関税が7.5%であり、それが組立や部品製造のコスト面でベトナムやマレーシアに対する不利を生んでいます。研究開発（R&D）への投資も国内総生産（GDP）の0.64%にとどまり、他国と比べても低い水準です。
これらの構造的な課題に対処しながら、インドの電子産業は大きな可能性を秘めており、世界の製造業の中心となるべく動いています。

出典 : https://thetechpanda.com/will-india-reach-us500-b-in-electronics-production-by-2030/41572/