インドのVC資金流入、温暖化の兆し

2024年、インドのスタートアップ環境は、いわゆる「資金繰りの冬」から復活の兆しを見せています。2021年以来、長く続いた低迷期から脱し、投資総額は116億ドルに上昇し、前年の110億ドルから5.4%の増加を記録しました。
VC案件の数も、1102件から1168件へと6%増加し、世界的な景気の逆風にもかかわらず、インドのスタートアップエコシステムに対する信頼が示されました。
しかし、全体的な資金調達は増加したものの、成長段階の資金調達とM&A案件は減少し、業界が完全に回復したわけではないことを示しています。

インドは、2024年においても米国、英国、中国に次いで、資金調達額が四番目に多い国となりました。初期段階と後期段階の資金調達はそれぞれ6.29%、8.14%増加しましたが、シードステージの投資は前年比19.36%減少しました。
市場情報会社Tracxnの創業者であるネハ・シン氏は、「資金調達の傾向は多くの回復を示していないが、インドの技術スタートアップエコシステムは、創業者たちが単位経済と収益性の改善に焦点を合わせることにより、2024年にわずかな上向きを示した」と述べています。
また、リテール、エンタープライズアプリケーション、フィンテックがインドのテクノロジーエコシステムで最も資金を集めたセクターです。
プライベートエクイティ資金を合わせたPE/VC投資は、2024年には560億ドルに達し、前年比5%増加しました。
EYインディアのパートナーであるビベック・ソニ氏は、地政学的な不確実性や市場の変動にもかかわらず、インドの経済成長の堅語性がPE/VC活動の増加につながっていると指摘しています。

出典 : https://www.fortuneindia.com/long-reads/indias-startup-funding-rebounds-but-will-the-recovery-last-in-2025/121104